ピラビタール

息をこらえて 目を閉じて 夜のふちへ

生命倫理

植物の命はいいのか? その3

「植物の命はいいのか? その2」の続き。 5と6を扱います。 藁人形論法 生命は神聖なものではない 生命の神聖性の人間中心主義 生命の2つの役割 経験的生を欠く存在の固有の価値 生命中心主義

植物の命はいいのか? その2

「植物の命はいいのか? その1」の続き。 3と4を扱います。 藁人形論法 生命は神聖なものではない 生命の神聖性の人間中心主義 生命の2つの役割 経験的生を欠く存在の固有の価値 生命中心主義

植物の命はいいのか? その1

ベジタリアンやヴィーガンに対して頻繁に寄せられる問い、または反論の一つがプランツゾウとも呼ばれる「植物の命はいいの?」です。この問いについては既に『講座 あにまるえしっくす』第2回で扱っています(次回でも少し触れる予定です)ので、敢えて記事…

死は危害か?

まともな理由もないのに他者に危害を加えてはならない――この倫理観は広く共有され、懐疑主義の立場に固執して敢えてこれを否定しようと試みるのは非生産的であり、不毛であると考える。だが、「まともな理由」に何が含まれるかは議論の分かれるところである…

社民党にメールを送ってから1ヶ月が過ぎました

先月、社民党の吉川元議員と社民党宛てにメールを送りました。送ってから1ヶ月とちょっと過ぎたのですが、返事は来ません。まぁ来ませんよね。残念ですが、こんな一学生に返事を送るほど国会議員の方は暇ではないのでしょう。 メールの内容は、先月11月15日…

デイヴィッド・ベネターの「誕生害悪論」概略

こんばんは。苗野さんです。昨夜の記事では、ベネターの反出生主義とその核心たる「誕生害悪論」によって導かれる結論であるところの、人類絶滅論や中絶推進論を紹介しました。しかし、ベネターがどのような議論によって誕生害悪論を示したのかを説明しなく…

デイヴィッド・ベネターの反出生主義

先日の記事の最後で、「反出生主義」なる思想があることを紹介しました。「私たちは子供を産むべきではない」という考え方であり、その根拠は論者によりさまざまです。現在その論者として特に有名なのは南アフリカの哲学者デイヴィッド・ベネターであり、『…

生命倫理と反出生主義

2016年5月17日に、「生殖を禁止しましょう」という記事を書きました。この記事で私は、以下のような論理から、人類が生殖を控えるべきことを主張しました。 生殖・出産は親の利己的行為である。生まれたいかどうかという子供の自由意志を無視しているからだ…